2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

たった一人しかいない私

ありふれた日常の中で、 少しずつ、何処かが、蝕まれてゆく。 歳に追い討ちをかける様に、 闘う精神が、徐々に疲弊してゆく。 前頭葉の空回りが、行手を阻み、 海馬は、過去も未来も消し去ってゆく。 もがいても、落胆しても、 砂上の砂は、崩れ流れて、元の…

もう一度、出会えたら

紀元前9世紀、 ギリシャから始まった古代オリンピック。 アスリートの苦闘は、 長い歴史を経て、永遠へと続いている。 その苦しみを味わったものしか、 知り得ない、歓喜の世界である。 騎士道、武士道にも匹敵する、 スポーツマンシップに乗っ取り、 走り…

明るい光の中に

まるで、酔っ払いのように、 柱に寄りかかり、ため息をつく。 空は青く、かすかに春の風を感じながら、 宇宙が、頭を踏みつけてくる。 「生きているのが、しんどくなった」 消え入るような、声で囁く人がいる。 窓に張り付いた青白い蛾が、 私を見つめている…

「断らない女」はお断り

「まあ、そこそこあるでしょう!」 と、想像はしていたが、 日本の公務員や政治家の堕落が、 止まらない。 「国民の為に貢献する」 はずの人達の、我欲にまみれた姿は、 「反吐が出る」ほど、悍ましい。 何をしてきたかを、 「やった人達は、知っている」、 …

長続きの秘訣

自粛生活が、一年を越えてくると、 最初の頃の新鮮さも消えて、 家族、特に夫婦の場合は、 色々、見えなかった相手のことが、 お互いに見えてくる。 私達高齢者においても、 夫に先立たれた人も多く、 「ご主人、食べ物何が好きやったん?」 「えーっ!何や…

新しい未来の足音

一昔前、 「洋服買う時、デパートに行くの?」 と、何気に聞いたら、 「デパートに何しに行くのん?」 と、笑いながら、息子の返答であった。 独身の息子は、 家族がいない分、自由人ではあるが、 衣食住は、意外と堅実である。 以前から、ほとんど、ネット…

最大の敵は、私?

人は、 「生まれ出る場所も、国も、家族も、 自分で選ぶことはできない」 強いて言えば、 最も、難易度の高い出来事や、家族と、 引き合わされる場合もある。 苦しい事が起こると、 身近な人に責任を押し付けて、 「なんて、私は不幸な星の下!」 と、生まれ…

数理の世界

「3数は完成数」 昔、宗教学の専門家である友人が、 ポツンといった言葉が、頭の片隅にあり、 7数の次に、好きな数字である。 携帯番号から、車の番号、口座番号、 は、意識して決める。 果ては、 釣り銭まで考えて、支払いをする事がある。 ふと気づけば…

男女平等の権利と義務

「お父さんが、お母さんを叩いたんよ!」 私の幼い頃は、 そんな事は、大して珍しくもなく、 子供達は、見て見ぬ振りをしていた。 非力な女性を、力で制するのは、 明らかに、男女差別である。 「女はお茶汲みしてたらいいんや!」 社会人として、大企業であ…

台本を読まない政治を

何もかもが、 肩透かしの様な日々が、続いている。 春の天気かと思えば、 騙し打ちの様な雪が、日本に降りそそぐ。 コロナの感染者数は、減ってるが、 街中の人達は増大傾向、 病院は、ひっ迫度合いが減少気味、 でも、自宅待機の死者数が伸びている。 オリ…

コロナ禍の中の格差社会

「おかげさまで、以前からのお客様が、 来ていただいているので」 と、1年ぶりに顔を出したブティックで、 元気そうなスタッフと再会した。 「へぇー、そうなんや」 この一年、すっかり暮らし方が変わった、 私とは違い、 変化もなく過ごされている人たちも…

高齢者が、経済を支えている。

「ウーバーイーツ」を 利用する人が、増えた。 食べたい店のものがほとんど買える。 作りたてのお料理を、誰かが間に入って、 ワンクッションあるシステムに、 慣れていない。 ましてや、 高齢者の一人暮らしとなると、 用心深くなり、 開けなあかん人が来て…

先祖の列に並ぶ時

昨日、以前から予約していた、 胃カメラの検査をうけた。 逆流性食道炎やら、胃潰瘍など、 ストレス系は、全て持ち合わせている。 2年に一度の検査の約束も、 あっという間に5年が経って、 もはや逃げきれない。 若い時と違って、何か出てくるので、 結果…

雨の日の思い出

行きつけの美容院に、 朝一で、飛び込んだ。 50年ほどの長い付き合いなので、 遠慮はなく、 「いきなりですが、カットして!」 私のわがままを承知の、女性の店長が、 快く、引き受けてくれる。 「遠慮しないで、バッサリいって!」 と、思いを伝えた。 「…

健康な肉体に健康な精神

居座る冬の嵐が、 とどめを刺すように、日本を襲う。 飴と鞭のような定めに、 人は翻弄され、心が座屈してゆく。 それでも生きて、生きてゆく。 徹底的な男尊女卑の時代、 空から爆弾が降っていた時代、 ウイルス感染のパンデミックの時代、 どの時代に遭遇…

国の強さは人間の強み

静かな夜の戸張を、突き破る様に、 非常地震警報が、鳴り響く。 一瞬の恐怖に、足がすくむ。 頭の隅っこの、 「阪神大震災」のトラウマが蘇る。 東北の大地の宿命は、 人の力では、止める事は不可能である。 常に危険予測を立てながら、 完璧な防災マニュア…

奇跡の春

暖かさに誘われて、 チラチラ春が見え隠れ。 いつもより、 優しいコートに、着替えて出れば、 こっそり、冬が待ち伏せる。 逃げる冬を追いかけて、 春が舞い散る桜色。 隠れん坊みたいに、懐かしむ。 鳴る前に渡り切りたい踏切で、 笑顔の列車を見送りたくて…

白の抗議

性差別の為の抗議を、 白い服と白い薔薇で、デモンストレーション、 国会の中で、賛否両論はあるが、 静かなる主張ではある。 これが功を奏したかは、わからないが、 森発言から、始まったジェンダー問題で、 オリンピックの意義を見直された事は、 良かった…

差別が差別を育てる

家に帰るなり、 「飯、風呂、寝る」 しかなかった主人も、森氏の年代である。 また、 それに対して、不満はあったが、 黙って殉じていた私も、同じである。 「親に向かって意見を言うなど、 もってのほか!」 「誰のおかげで、ご飯を食べてるんか!」 ほぼ、…

呪われた2020年オリンピック

「ジェンダー問題」も、 落とし所に、落ち着くだろう。 いきなり、 嵐が、青空に変わり、スカッとする事は、 あり得ない。 2020年東京オリンピックは、 最初から、 「呪われたオリンピック」の如く、 前代未聞の不祥事、やり直しの連続で、 そのライン上…

「寝てばっかり老人」からの脱却

すっかり、自粛生活が身について、 3日に一回の食料買い出し、 後は、ちょびっとの散歩で終わり。 これでは、 今、メディアで取り沙汰されてる、 「フレイル」になるのは、当たり前。 もはや一年を越えての、長丁場、 まさか、ここまで長引くとは思わず、 …

分裂、分立、分離の意味を知る

最後の頼みの綱のワクチンが、 いまだ、日本には、0である。 お店の開店日に、肝心の材料が、 入荷なし!状態である。 「三億回分程、確保しております」 と、注文さえしとけば大丈夫は、 この事態においては、アホとしか思えない。 素人の私達でさえ、 こ…

最後まで、諦めない

「ささやかな幸せ」が、 最近は「本当の幸せ」になりつつある。 「何とかなるさ」できた人も、 「誰か、他人事」できた人も、 どうにもならない事態を、把握している。 世界中が、 バケツをひっくり返したような、 パニック状況に、立ちすくんでいる。 ベル…

自立して、成熟した国

「なんか美味しいもの、食べて帰ろ!」 「飲まなやっとられんわ!」 人は、お腹が満たされると、 脳が満たされ、争い事が起こらない。 そんな煩悩を遮断された人間の辛抱度は、 人によっては様々ではあるが、 気軽に寄れて、手間のかからない飲食店が、 閉ま…

「先生」ではなくメッセンジャー

当たり前のことが、当たり前でなく、 当たり前でないことが、当たり前の、 独自の理論を、展開している、 国のリーダー的存在の方々。 頭の中は、どういう思考回路なのか、 計り知れないが、 長く、歪んだ世界の中で、 思い込みと、老化現象。 「決定権は、…

私だけの・・・

「じゃあ、また、明日、お疲れ様ー!」 と、 いつも通りの、別れの挨拶、 アクセルを踏み、 通いなれた坂道を走り出す。 今、 バックミラーから消えた人を、 心が追っている。 フロントガラスに、小さな雨音が聞こえる。 降り注ぐ雨と、悲しみの涙が、 嵐の…

耐えているのは国民です

「森会長、耐えてください!」 と、周りから説得されて、 辞任をしなかったと、報道されている。 「おかしいでしょう!」 周りも周り、「耐えている」のは、 国民ですよ! 高齢者は一歩下がって、 若い人たちを応援してればと、 じっと、見守ってはきました…

鉄のハンドバック

昔から 「鉄の女」ならぬ、 「鉄のハンドバックを持つ女」 と、言われていた。 鉄のように重いバックである。 チョコンと可愛い手提げのバックなど、 持ったことはなく、 冠婚葬祭、パーティーに至るまで、 あるブランドの大きなバックである。 周りは、私で…

逃げるが勝ち

何故か、 丑三つ時に、ピタリと目が覚める。 脳のサイクルが、 最近は、起きる時間や寝る時間が、 常識の範囲からずれている。 時間のずれは、波動の歪みで、 開いた隙間から、真実が見えてくる。 夜の帷の中で、 光ひとつない暗闇なのに、 瞼を閉じていると…

夜明け前のひと時

目覚めた朝、 まだ暗さの残る空に、 名残惜しそうな、下弦の月が輝いている。 しばし、 暖かな温もりから、離れがたく、 ベットから、月をながめていた。 満月のような力強さはないが、 なんだか、儚げで優しい光、 間もなく、やってくる太陽の光を、 避ける…