在宅か施設かは家族次第

何がなんでも、家族と一緒

とは思わないほうである。

 

友人達は、

「子供達とは、せめて近くにいて欲しいわ」

「なんかあったときは、助かるからね」

という。

 

まだ、自分が元気で、孫に「まごまご」

できてる間は、「母さん、母さん」と、

重宝がられるが、

もし、自立ができないほどの身体になったら

さて、どうするかである。

 

いざとなると、家族は当てにはできない。

在宅介護か、施設介護か、判断を迫られる。

はっきり言って、

「行っても地獄、戻っても地獄。」である。

 

高齢者の困窮者専用の賃貸住宅を100室、

建てられる事業計画の話を聞いた。

そのような施設の中に、

豊かな老後も、穏やかな暮らしもない事を、

私は知っている。

 

在宅の一人暮らしとは、質が違うのである。

簡単に言えば、「収容所」に等しい。

食事、お風呂、排泄の三大介助はあるが、

それ以外の人間に必要な心の介助は無い。

 

寝ているベッドから、

青い空、緑の木々、夜には月や星が、

せめて見えるなら、まだ癒される。

冷たいコンクリートの中で、最期を迎えるか、

隣の子供達の声が聞こえる小さな家なのか、

 

残念ながら、その時には、

本人の希望は叶えられず、

家族の希望が通ることになる。