最近、メディアが、
「同調圧力」という言葉を取り上げている。
メディアもまた、煽っている様に見える。
同調圧力という言葉は、幼い頃には、
知らなかったが、
それ自体、物心ついた時から、
家庭の中で、当たり前の様に行われていた。
父の言う事は、絶対であり、
勿論母も、家長に逆らえるはずはない。
その母の泣きそうな顔を見て、
私は心の中で、白旗を上げてきた。
「女、子供は意見は言うな!」
式の教育だったので、なにおか言わん、
私は、「同調圧力」にはベテランで、
空気を読んで、さっさと済ますことなど、
日本の「常識」には、慣れっこである。
家庭で、訓練できていたので、
学校でも、社会にでも、うまく使いこなし、
村八分にされた事はない。
自分の立場を確保するには、これしかない。
賢い生き方を、どのリーダーも教えてくれた。
その親切は、私には、仇となって返す日が、
来る事など、誰も知らなかったのである。
人類が誕生し、一人が二人になり、
家族ができ、村ができ、街ができ、
国家となった、今日までの歴史の中で、
脈々と受け継がれてきた手法である。
同調圧力によって、押さえ込まれた想念は、
私の中で、密かに温められていた。
あらゆる分野で、本当の知識を得る事。
一人でも生きていける能力を磨く事。
同調圧力の渦を超える勇気を持つ事。
生きていく上の人間関係論のなかで、
上には屈服せず、下には媚びる事なく、
組織には所属せず、
透明人間の様に、自由に時空を飛んできた。
世の中に同調せずに生きたら、
「失なったものも、多かったでしょう?」
と、人は言うけど、
実は、失うものなど、この世にはなく、
失った様に見えるだけで、
私の中からは、何も失ってはいないのです。
人と違う道を選ぶ事が、
少数組に入る事が、
人に嫌われる事が、
何が、恐怖と不安になるのか、
原因が見つかれば、解放されるのです。