仕事を辞める原因

医療関係者には、患者

福祉の介護者には、利用者、

相談員には、困窮者、

先生には、生徒、

販売員には、お客様、

 

どの仕事をしても、人間が対象になる。

プライベートな付き合いはなくても、

その相手は、生活の中では、仕事上、

切っても切れない関係性が生じる。

 

特に、こちらが専門的な資格を有してれば、

相手は、頼ってくるし、依存にも発展する。

家族や友人など、プライベートな関係でも、

いろいろ難問題も抱えながら、

生身の人間の生老病死に関わる。

 

仕事だと、割り切って、

心には持ち込まず、平静を装う。

日常を育みながら、非日常の画像が、

常に、見え隠れする。

 

他者に貢献できる喜びを希望して、

自分を磨くため、学ぶ為の仕事であったが、

「疲れました。もう辞めます。」

と、言って、脱落してゆく人も多くいる。

 

人間に疲れ、人間にやられるのである。

物は所詮ものである。

どんな大切なものでも、処理ができる。

しかし、人は、厄介なのである。

 

こちらが、マニュアル通りに進めても、

「ちょっと、待って!」

と、そこから、相手の感情の世界に、

巻き込まれて行く。

 

「もう、あの人嫌やわ!偉そうに言うから!」

が、気になりだすと、

個人の問題が、仕事の問題に発展する。

 

「あんなん、気にせんで良いから、

今晩、飲んで食べてチャラ!」

と、吹き飛ばす人は、羨ましい。

相手を馬鹿にしているのではなく、

高みから、客観視できるタイプである。

 

灯台もりなら、一人で仕事をこなすが、

ビジネスの箱の中では、

山程の人間が、右往左往している。

その隙間を、見事にすり抜けながら、

仕事の成果を上げていかねばならない。

 

「もう、やめてー!」

と、発狂するのである。

ミイラとりが、ミイラになるのである。

 

私の仕事も、

数え切れない人達と関わる仕事であった。

なんとか、クリアはしたが、

その間、

心身症になったり、

人間嫌いになったり、

逃げ出そうと思ったり、

と、波乱万丈を経験した。

 

そして、今、

そのおかげで、ブログのネタには、

事欠かないおまけがついたのである。