生活保護は恥じゃない

テレビのニュースで、

「今日は猛暑、明日は、もっと猛暑です!」

と、キャスターが叫んでいる。

 

夏は暑いもんだと、認識しているのに、

追い討ちをかける様に、騒ぎ立てる。

 

人は、自分の力でどうにもできない時は、

ジッと耐えるしかないのです。

「暑い!暑い!」と言っても、

涼しくはならないのである。

 

おかげさまで、日本は豊かな国なので、

ほとんど、エアコンがついている。

生活保護の人の家でも、認められている。

この暑さでは、熱中症で死ぬからです。

 

「国のお金で、贅沢だ!」

とは、言われないのである。

命に関わる事は、全て無料である。

 

たとえ、何百万円かかる大手術をしても、

医療費は、ただ。

重度の認知症になって、施設入所しても、

介護費は、ただ。

 

本当に、この国の制度は良くできている。

訳あって働けなくなり、収入が0。

申請すれば、直ちに、家賃、生活費、

その上、医療介護費全額支援。

 

福祉が行き届いた国ほど、

教養ある先進国と定義されている。

ヨーロッパも、その意識は高く、

弱者になっても、文化的な暮らしができる。

 

若い時は税金が高く、大変であるが、

高齢になってからの保証が行き届き、

長生きしても、不安がない。

 

夫に先立たれ、年金もないので、

さっさと生活保護を申請して、

のんびり暮らしている友人がいる。

 

飲食の業界で、手広く仕事をされ、

何不自由のない元お金持ちの奥様。

時々、心配になり尋ねると、

相変わらず、小綺麗にして元気である。

 

「大丈夫?」と聞くと、

「この生活にもなれて、なんとかやってるわ」

と、笑って答える。

今日も、歯医者で義歯を入れ替え、

明日は、整形に電気をあてにいくと言う。

 

なんだか私より優雅に見えて、

「良かったね!」

と思わず言ってしまう。

 

生活保護」は、恥じゃない。

お金がないのは、悪くない。

日本に生まれて良かったと思う時である。