矢のように、時間が過ぎてゆく。
「もう、土曜日?」
あっという間に、一週間が過ぎる。
仕事をしていた時は、
土曜日が待ち遠しくて、金曜日までを、
一生懸命働いた。
「SANDAY」
子供の頃から、何故か、心がワクワクした。
その1日前の土曜日は、もっと嬉しかった。
大人になってからは、土日になったら、
ホッとした。
世の中も、社会の動きも、
みんな同時に止まるので、
仕事の依頼も来ないので、焦らない。
神様が作ってくれた、7日目の人間創造。
キリスト教圏の国では、礼拝に行くが、
日本人は、好きなだけ寝れる日である。
なんと、怠惰な生活ではあるが、
身を粉にして、働く人にとっては、
唯一の休息日。
しかし、令和2年は、コロナ感染によって、
最悪の年になった。
非常事態宣言から、子供も大人も、
其々、休校、休業になり、
みんな一緒の休息日は無くなった。
7日に一度だけ来る、待ちわびた日曜日。
お父さんの休みに、子供たちは、
「明日はどこへ連れて行ってくれるかな?」
人間のささやかな幸せまでも、
奪ってしまったコロナウイルス。
当たり前のことが当たり前でなくなった時に、
人は、その大切さを知る事になる。
お金もある。
車もある。
食べ物も腐るほどある。
でも、何もできない事態になった。
自粛によって、時間までも持て余し、
人々は、路頭に迷う。
「生きている間には、こんな事も起こるけど、
与えられた時間を、有効に使いましょう」
と、言える親がいて欲しい。
豊かな国とは、
お金や物質だけではない事、
現実を受け止めて、苦しさから学ぶ事。
そして、犠牲になった人のために、
祈る事ができる事である。