心身症は病気じゃない

思いあたる節があり、ストレスが蓄積して、

ある日突然、不快感に襲われる。

脳からの指示が、停止したように、

手も足も思うように動かなくなる。

 

浮遊霊の様に、

自分の意思とは反対の方向に動き出す。

嫌悪感と、不快感と、恐怖観念が襲う。

 

気を失わんばかりに、意識が遠のき、

自分ではない自分になっていく。

 

そして、病院で診察してもらうと、

鬱病かもしれませんね」

断定はしないが、誘導する。

 

勿論、処方箋には、

安定剤や、抗うつ剤が書かれている。

病院に治療に行ったはずなのに、

その日から、立派な鬱病となる。

 

薬を飲むと、自律神経が安定して、

楽になるので、薬の依存症となる。

そして、持病となる。

 

症状は人によって違うが、

一度体験すると、いとも簡単に出現する。

ストレス、そして発作を繰り返す。

 

脳の器質的な問題でなければ、

私は、病気ではないと思う。

誰でも、長い人生、

ほとんどが嫌な事だらけ。

 

人には会いたくない。

でも寂しい。

意地悪な人間関係は、続けたくない。

でも不安。

度重なる悪い事に、生きていくのがうんざり、でも、希望がある。

 

そんなことに一人で、立ち向かえば、

頭痛も起こるし、下痢にもなる。

繊細な神経、堅実な思考であればあるほど、

症状は、複雑怪奇。

 

歳を重ねて、生きる事も、死ぬ事も、

恐怖ではなくなった。

人間の一生、そんなに違いはなく、

終えていく。

残念ながら、そんなふうに思えるのは、

70歳を越えてから。

 

だから、

そこまでは、生きなければならないのである。