月と戯れる

カーテンを開けたら、

月が消えていた。

 

夜になれば、

寝っ転がって月がみえるように、

ベットは配置されている。

 

毎夜、

どんな小さな窓にも、月が現れる。

雨上がりの暗い夜ではあったが、

流れる雲の間から、

チラチラと、見え隠れする月変幻。

 

丸かったり、長細かったり、線にもなる。

満月の輝く月🌕も、素敵だけど、

遠慮げに、雲の間に隠れているのも、

風情がある。

 

「貴方は変わらないねー」

「いつから居るの?」

地球ができる前からいるなら、

何でも知ってる。

 

人間は、

オギャーと、地球に誕生したときは、

みんな一緒の生物だが、

どんな国に生まれ、どんな家族と暮らすかで、

環境50%、持って生まれた性格50%で、

人生は、ほぼ決まるらしい。

 

愛する人と結婚しても、

病気や、事故でパートナーをなくしたり、

生まれてきた子供が障害者だったり、

ある日突然、置き手紙一枚おいて、

死の旅立ちに行ってしまう事もある。

 

絶望の悲しみにあった人は、

必ず、月を見上げる。

輝く月や星のそばに、いるかもしれない、

と、望んでいる。

 

「私を探して、きっと見つけて」

と、約束したから。

月の光に照らされて、

私の身体も心も、浄化されてゆく。

お月様にリセットされて、

新しい、明日を迎える。