春を迎える為に

ドアを開けたら、

「寒いやん!」

と、薄手のコートを羽織って、外出。

 

先日、初雪が降り、

冬の知らせが、届いてはいたが、

まだ、夏の火照りの残像があり、

やっと初秋の嬉しさを感じていたばかり。

 

日本の、

「春夏秋冬」も、終わったか感ありき。

咲く花も、せわしなく、

食材も、夏に松茸と、ややこしい。

 

お金儲けのために、

業界が口裏あわせて、報道するのか、

「今年は、台風被害で果物不作」

だから高い、高い、高いと言われたら、

「ほんと、高いわ!」と、変に納得して、

諦める。

 

「今年は、サンマは温暖化で不漁」

一匹1500円と、値がついても、

「へぇー、そうなんや」と、諦める。

 

人間の心理としては、

なくなれば、欲しくなり、

行けないとなれば、行きたくなる。

高くなれば、美味しいと感じる。

秋刀魚も果物も、値段に関係なく、

旬のものは、美味しいのである。

 

コロナ渦の中で、

社会も、人々の心も不安定。

足元、おぼつかない状態で、

確固たる意志が、消えてゆく。

 

こんな時に、

あれよあれよという間に、

総理大臣が変わり、

「スピーディな政策」を、掲げて、

国民の前を転がり出した。

 

どさくさ紛れの中、

給付金詐欺が増えるし、

GO TOトラベルは、トラブル続き。

 

未曾有の出来事に、

人間はきりきり舞いするのである。

誰もがわからない未知の世界。

国のリーダー、科学者も、

人の命がかかっていても、

「エイ、ヤー!」で、

サイコロ振って、決めてる人もいる。

 

オーケストラの指揮者じゃあるまいし、

右に左に走らされて、

命もお金も無くなるなんて、

とんでもない話である。

 

今こそ、

個人の自由と権利と才覚が、

発揮される時代になった。

来年、

待ちわびた春は来ないかもしれない。

冷たい冬を乗り切る準備を、

しておかなくてはならないのである。