暖ったか下着

寒くなってくると、

時々、「しまむら」に行く。

 

最初に

しまむら」に出会ったのは、

兵庫県の北にある「柏原」という町であった。

 

数十年前、

いずれ、「食糧難の時代が来る」

と、信じていた頃、

仕事で関わり、

山村の風景に魅了され、事務所を構えた。

 

空気は綺麗、

食べ物は豊か、

自然は申し分ない場所ではあったが、

当時は、過疎で、医療は遅れ、

ファッションビルなど、もちろん皆無。

 

「あるある、流行りの洋服を売ってる!」

と、聞いて行ってみた。

冬は、雪が積もる寒い町。

都会ではみられない様な、

暖ったか衣類が、山の様に並んでいた。

 

1000円札一枚あれば、

そこそこ揃うほどの安さに、

二度ビックリ!

 

フアフアのロング靴下、

裏が起毛の、パジャマや、パッチ!

爺ちゃん婆ちゃん用ではなく、

ご丁寧に、レースやリボンがついていて、

なんとも可愛い!

 

それ以来ファンになり、

田舎にしかないお店と認識していた。

 

それから、数年後

至る所に、「しまむら」は出現。

「都会の若い子には、人気の店ですよ」

と、言われて、

ファッションに遅れていたのは、

私であったことを認識したのである。

 

一生懸命働いて、

少ないお給料でも、

両手いっぱいのおしゃれが出来る、

人に優しい、暖ったかなお店であると、

今でも、認識している。