共時性の世界
まもなく、
一年で、最も優しい聖夜、
誰もが、等しく癒される夜、
クリスマスイブが、やって来る。
騙し討ちのような、
冷たい冬の嵐の中で、
「ジングルベル」の音が、聞こえて来る。
寒さで凍えそうな指先を、
そっと、口元に当てて、
貴方の中の温かさを、味わう。
静かに、食事をするのは、
当たり前の事を、思い出して欲しい。
高熱にうなされて、
誰かが、一晩中、貴方の側で、
見守ってくれた事を、思い出して欲しい。
数々の奇跡が、
一人ぼっちの貴方を、救ってきたはず。
「良かったー!」
と、思ったことは、何度もあったことを、
忘れないで欲しい。
この世で、出会えなかったけれど、
同じ想い、同じ哀しみ、同じ寂しさを、
共時性の世界の中で、
受け止めてくれる人が、必ずいる事を、
信じて欲しい。
その人と出逢えるのは、
三千年は、かかる事を、
肝に銘じて、強く、逞しく、
生きて欲しいと、祈っています。