コンプレックスの種

「ブス、デブ、チビ、ハゲと、

言われたことありますか?

いきなり、質問された。

 

「えーっと、ないかも」

と、答えたら、

「だから、貴女はコンプレックスがない」

と、言われた。

 

頭が変、

性格が悪い、

考え方が硬すぎる、

人にきつい、

などは、原因があるので、

言い訳も、理由も言えて、

「ほっといて!」と反論できる。

 

私の中では、常識的に考えて、

身体的な事をズバリ指摘するなど、

言葉に出すことなど、皆無であるが、

心無い人も、確かにいる。

 

生まれつきの身体的なことや、

容姿に対して、ハラスメントされると、

深く傷つくのである。

 

「コンプレックス」は、

自ら作られるものではなく、

他者から、植え付けられる事が多い。

 

「それって、おかしいです」と、

同調圧力の空気の中で、

一人反対の意見を言うと、

一瞬で、飛ばされる。

 

他人からも、家族でさえも、

日々の中で、コンプレックスの種は、

蒔かれてゆき、立派に育ち、

コンプレックスの花を咲かせる。

 

生きしもの全て、造られしアートは、

見る側、受ける側のコラボレーションにより、

素晴らしい、美しいものを生み出せる。

 

弱者の人に触れる、風のような優しさは、

人間の心の中に潜んでいる。

コンプレックスを持ち得た人でない限り、

気がつかない美学である。