お医者様も、ピンキリ

医療の定期検診に、

「今日は、行こう!」

と、覚悟して出かけた。

 

久しぶりに主治医と会うと、

何だか、げっそり痩せられてて、

「先生、大丈夫ですか?」

と、思わず声をかけてしまった。

 

開業医なので、

こじんまりと、のんびりと、

高齢者医療の様にされていたが、

コロナが流行り出してからは、

神経を使われ、お疲れ気味である。

 

穏やかで、丁寧なドクターであるが、

少し頼んない所もあり、

こちらから、具体的な質問しないと、

詳細なことはわからない。

 

逆に、

「どうしたらいいんやろね?」

と、プライペートなことを相談される。

真面目さゆえに、ごまかしが効かない。

偉そうに、

差別的発言をしそうな医者よりは、

「良き人」なので、悪くはない。

 

今日も、

前回の検査結果を持参して、

詳細に聞いてみたら、

初めて聞く病名が、出てきて、

「ああ、びっくりした!」

「聞いてないよー!」

と、がっくりである。

 

患者側からすれば、

お医者様にはあれこれ聞けず、

「大丈夫ですわ!」と言われても、

不安は残ったままである。

 

愛想は悪いけど、技術は最高、

口は達者で、医者にしとくのは、勿体無い、

パソコンばかり見て、全く本人を見ない、

医者もピンキリである。

 

同じ職場の友人が、癌になり、

「大変でしょうが、貴方のお仕事には、

この経験が必ず役に立ちますよ」

と、真摯に向き合って下さった、

ドクターの言葉を、今も忘れない。

 

友人も癌を乗り越え、完治され、

「あの言葉で救われ、

絶望の中にいる人に対して、

言葉が人を救えると信じてきた」

と、バリバリ仕事に励んでいる。

 

コロナ渦の中で、

経済も理屈も、関係なく、

運び込まれた患者と、向き合い、

粛々と治療し続けているお医者様もいる。

崇高なお仕事であり、使命である。