もはや、打つ手がないほどの感染拡大。
メディアの発信と、住んでいる場所とは、
かなりのズレがある。
体調が悪くなり、
以前なら、救急車が来てくれた時点で、
「助かったー!」
と、ホッとしたが、今はそこからが難しい。
私の住んでいる街は、
マスク以外、何の代わりもなく、
つつがなく、暮らしている様に感じる。
開いている飲食店を覗くと、
店側の感染対策に従い、
ティータイムやランチタイムを楽しんでいる。
もともと、
あまり事件や事故などもなく、
代わり映えのしない、静かな街、
遊べる繁華街もなく、
若い人達の姿も少なくて、
高齢者が、住みやすい場所である。
何かが起こっても、
市役所に、押し掛ける様なこともない。
賛成するでなく、反対するでなく、
平和な風が吹く街である。
戦後70年、
もはや、この平和な街には、
あの悲惨な戦争経験者は、歩いてはいない。
いつの間にか、
世界と肩を並べる経済大国となり、
貧しさも知らず、
絶望にも出会わず、
難を逃れて来れた人々の住む街。
何一つ、疑う事もなく、
当たり前の安心で安全の暮らしが、
足元から、ぐらついている事に、
もう、そろそろ気がつかなければならない。
生きている限り、
「私だけには、コロナはうつらない」
と言う妄想は、無いのである。
富める街にも、貧しき街にも、
ウイルスは、お構いなく蔓延る。
貴方の手の中に、
貴女の足元に、
舞い散るコロナウイルスがいる事を
忘れてはいけない。