逃げるが勝ち

何故か、

丑三つ時に、ピタリと目が覚める。

 

脳のサイクルが、

最近は、起きる時間や寝る時間が、

常識の範囲からずれている。

時間のずれは、波動の歪みで、

開いた隙間から、真実が見えてくる。

 

夜の帷の中で、

光ひとつない暗闇なのに、

瞼を閉じていると、静かに、

光が差し込んでくる。

 

こんな真夜中に、思いつく想念は、

明るく、楽しい話ではないが、

意外と、まとをついている。

 

家族がDVするなら、今すぐ家出!

友人からいじめを受けてるなら、

今すぐ転校!

会社から、不当に働かされ、

パワハラ受けてるなら、会社を辞めて!

 

「逃げたら終わり」

「逃げるが勝ち」、

逃げたら恥は、まやかしで、

一人くらい消えたって、

世の中、変わるわけがない。

 

魂が傷つく前に、

しょうむない事で、命を経つ前に、

その場所から、消えるが一番。

こんな、理不尽な住みにくい世の中に、

どっぷりと浸かっていたら、

いつか自分も染まってしまう。

 

だから、「逃げ出す事」

卑怯者でも、無責任でもなんでもない。

こんなドロドロ社会から、

身体半分でも、逃げ出していれば、

純粋さも、真実も失わず、

バランスよく、なんとかセーフで生き延びる。

 

逃げ延びた先に、希望があり、

まだまだいける!

世の中捨てたもんじゃない!

と、思える心が、生まれてくる。

 

まもなく明けてゆく、暗い部屋の中に、

震える羽の小さな天使が、飛んでいる。