7本の赤い薔薇

忘れかけていたお誕生日に、

鮮やかな真っ赤な薔薇が届いた。

久しぶりに、殺風景なお部屋が、

一瞬で、明るくなって、嬉しい!

 

コロナ禍になる前は、

時々、

大好きな白いカサブランカを購入。

「たまには、こんな贅沢も」と、

心癒される一人時間。

 

元来、

華やかな色は苦手で、

私の部屋は、心が落ち着く無彩色。

生きている花は、

色がなくても、存在感がある。

 

7本の赤い薔薇、

ガサッと投げ入れもできず、

剣山にもさせず、

クリスタルの花瓶に、なんとか落ち着いた。

 

居心地の良さそうな場所で、

眺めてみたら、

さすがに、魅惑的な花である。

ビロードの様な花びら、

気高い香りが広がり、

凛とした毅然さを、醸し出しているが、

隠し持つ棘がある

 

私には似つかわしくない赤い薔薇、

花言葉は、多分「愛」???

送り主に、

「どうして、赤い薔薇」とも聞けず、

妙に気になり、調べたら、

色や本数にも意味がある。

7本の赤い薔薇の意味は、

「密やかな愛」との事。

 

仏様の花でもおかしくないこの歳で、

初めてもらった真っ赤な薔薇。

送り主も、薔薇には程遠い、

お坊様のような老人である。

 

今の世の中、

コロナウイルスで、心も頭も尋常ではなく、

猛暑の中で、熱中症にもなりかねん。

おかしなことが起こっても、

さもありなん。