意識のある目眩

最近、よく目眩が起こる。

天井も、壁も、家具も、

ぐるぐる回っている。

火を使ってる時は、無意識で消して、

そのまま床に座り込む。

 

そのまま気を失うこともあるが、

何故か、いつも、意識がある。

身体の異常を、具に見ているのも、

恐怖ではある。

 

その場で、気絶してしまえば、

何が起こってるかは分からないが、

そのまま、目が覚めないのは、

もっと怖い話になる。

 

4、5分もすると、治ってくるが、

呼吸は荒く、脈は早い。

酸素濃度は、低めである。

顔色、唇の色、爪の色は異常なし。

 

昔取った杵柄は、

こんな事態に陥っても、出てしまう。

人を看るのは慣れているけど、

自分ごとになると、どうも冷静さを失う。

 

あっちこっちが痛んだり、腫れたりと、

色々あって、病院に行くが、

「加齢による運動不足ですね」

と、決まって言われる。

 

誰が、この歳で、運動できんねん!

と、心で呟く。

どこを調べても、目眩の原因は分からず、

医者も、適当にしか答えられないのである。

 

さっきまで元気でも、

今は、ひっくり返ってる。

今日は、元気でも、

明日には、死んでる。

高齢者になると言うことは、こんなもん。

 

今日も、生きてる事に、

とりあえず、感謝である。