人生の持ち札

日本が、

コロナ禍に飲み込まれていった頃から、

我が家のテレビは、

報道番組を観る為に、つけっぱなし。

 

頭も心も、

コロナに洗脳された様に、

恐怖や不安で、押しつぶされそうになる、

 

時間と音楽が流れていた、

静かな朝も、

穏やかな一日の始まりも、

落ち着いた暮らしも、

何処かへ、一緒に消えていた。

 

コロナ感染拡大が、

ピークに達していた頃には、

心も荒れて、傷んでしまっている事に、

気づき始めた。

 

小さなオフィスで、

無理のない、年並みの仕事と生活。

贅沢はできないけれど、

衣食住、小綺麗、こざっぱりを目標に、

ほどほどの、エンディングライフを、

過ごしていたあの頃。

 

日本が変容していく中で、

もう二度と、同じ様に、

元に戻すことは、できないけれど、

お仕事は、相談業務、

報酬は、年金暮らし、

肉体は、ちょっと不自由、

 

人生の持ち札は、

残り少なくなったけど、

頭の中に、少し残った知恵と知識、

若者達の未来を想いながら、

人生のパズルは、完成させたい。