老兵は死なず、ただ消えゆくのみ

仕事を、お休みしてから、

2年が経った。

お休みどころか、辞めたに等しい。

 

コロナ感染の動向を見ながら、

タイミングを図っていたら、

あっという間に、月日が経った。

 

「もう、仕事は無理かも?」

すっかり、自信を無くし、

年月が、老いに拍車をかけた。

 

コロナ禍の影響で、

教育の現場は、

私が戻れない世界に、なっているようだ。

 

現社会から、

これ程遠くになって、

情報からも遮断された、ひきこもり状態。

 

人に教えを、アドバイスを、

「こっちがしてほしい」

お手上げ状況である。

 

首から上が達者なら、

なんでもできると信じていたけど、

肝心の、首から上の頭が、弱った。

 

手足の不自由は、

代わりになるものは、なんでもあるが、

「私の脳」には、代替え品がない。

 

50分授業の中で、

「あのー、それそれ、あれあれ」

では、通用せんのである。

 

どこでも、働けると思っていた、

「鼻っ柱」を、

コロナウイルスが、へし折った。

 

長寿社会の、

一票持った高齢者優遇の

まやかしの「役立ち感」で、

生きてきた。

 

コロナが線引きしてくれた、

このタイミングに、

老兵は死なず、ただ、消えゆくのみ」

が、ピッタリの言葉である。