高齢者の命の軽さ

オミクロンの風が吹き荒れる、

休日の朝、

体調は、良ろしくはない。

 

雨の空は、

目覚めを遅らせ、

時計は、7時を知らせている。

 

乾燥していた部屋が、

雨の冷たさで、湿っている。

いがらっぽい喉には優しく、

起きがけの、一杯のコーヒーが、

冷えた身体を、温めてくれる。

 

コロナ世界に、

すっかり慣れて、

パンデミックの非日常が、

日常に、置き換わってゆく。

 

季節の移り変わりに

気付かないほど、

夢中で、過ぎてきた2年間、

ウイルスからは逃げてはきたが、

心のダメージは、大きい。

 

「残された時間、大切に生きようね」と、

友人達と、

交わした約束なんか、吹き飛んで、

今日を生きることに精一杯、

 

「手厚い介護」

「穏やかな老後」の、

キャッチフレーズは、消滅し、

「高齢者」というだけで、

ハンディキャップになるウイルス感染、

 

高齢者の命の軽さも、

「コロナに打ち勝つ」課題ができて、

「命の尊さ」を、

知る出来事に、向き合っている。

 

もう少し、生きて、

「コロナが終息」する喜びを、

味わいたいと、願っている。