苦しみを早送り

早とちりの台風の、

気配を感じる、鬱陶しい朝。

 

秋を跨いで、

いきなりの冬の嵐で、

大雪に、見舞われた去年の冬。

 

「桜が咲いたー」と、

思った矢先に、

初夏を知らせる「台風」発生。

 

地球の回転が、

倍増したかの如く、

季節の、

移り変わりに拍車が、かかる。

 

幸せは、

あっという間に、過ぎ去るが、

不幸せは、何処までも居座って、

悲しみが、継続している。

 

今日もまた、

嬉しいニュースもなく、

奇跡も起こらず、一日が過ぎてゆく。

 

ウクライナの空の下、

変わり果てた街の中で、

命の境界線を、

生き抜いている人達がいる。

 

苦しみを早送りして、

「生きててよかった!」と、

言える日が来る事を、

心待ちしている。

 

毎朝、

当たり前に食べていた、

温かいトーストが、

新鮮な牛乳が、

深い、意味ある食事になった。