明けない朝
諦めていた、週末の大雨、
嘘みたいな、
美しい満月に、立ち止まる。
雨で、浄化された、
空気の中、
眩しいほどの、光を放って、
夜の帷の中で、
彷徨いながら、
こんなにも美しい月を、
見上げれば、
心変わりするかも知れない。
誰の声も、聞こえず、
誰の姿も、見えずにいるけど、
降る、雨の音に、
吹く風の清々しさに、
気がついてほしいと、願ってる。
心模様を、
辿っていけば、
悲しみと、寂しさと、苦しみにしか、
出逢わない、貴方の道程。
「明けない朝」は、
誰にも無くて、
次のページを、捲ってみれば、
新しい景色が、見えてくる。
懸命に生きなくても、
外れたたがを、治さなくても、
再生機能は、残ってる。
誰にでもくる絶望の扉、
自ら、開ける貴方の背中に、
追いつかなくて、
貴方を想う、
残された人達は、
「間に合わなかった事」が、
心の十字架として、生きていく事になる。