高齢者免許講習を終えて

久しぶりに、

ハンドルを握って、走行した。

 

恐ろしい話であるが、

身体は、緊張しているが、

脳が、柔軟性を取ろうと、

動いているのを感じる。

 

「リラックス、リラックス」

でも、前見て、後ろ見て、

横からの飛び出し注意、

冷や汗ものである。

 

「昔取った杵柄」は、

不思議と、身体が覚えている。

 

例え、

認知症になっても、

お料理好きだった人は、

包丁を持つと、上手に野菜を刻む、

元大工さんは、

金槌を持つと、見事に釘を打つ。

 

しかし、

運転歴50年であっても、

事故も起こさず、走れるかと言えば、

「絶対に無理」と、断言できる。

 

道は曲がりくねり、

対向車は、向かってくる、

人間は歩いている、

交通標識、交通ルール、

 

脳の中で、

秩序良く、認識出来ていることが、

必要である。

何より、

加齢による、見当識低下が怖い。

 

ハンドルも操作でき、

アクセルもブレーキも使えるけれど、

理解力、判断力を、失えば、

運転をしてはいけない、

 

悲しいかな、

本人には、

運転が出来るか、出来ないの、

判断すら出来なくなり、

高齢者の事故が、減らないのである。

 

「高齢者免許講習」を終えて、

後、三年、免許証更新となったが、

「運転が、まだ出来る!」ではなく、

「運転は、もうやめよう」

と、自分で、決意できた事が、

救いとなった一日であった。