不快な蒸し暑さに、
湿った身体が、重くて、
しばし、
ベットで、まどろむ朝。
深い闇の中で、
しおれ続けている心に、
拍車をかけるような、
灰色の空が、
窓から、見える。
風も止まり、
嵐の前の静けさが、漂って、
夏が来る前に、
追いついた「梅雨」が、
空いっぱいに広がっている。
季節感の順列など、
すっかり無くした四季折々、
満開の桜に、雪が舞い、
雨模様には、嵐と雹が降り注ぐ、
何があっても、
びくともしない、心構えが、
変容した世界のなかで、
すっかり馴染んで、受け止める。
無秩序な流れの中で、
人間の叡智を超えて、
サタンが、横行する世界になった。
今更、驚きもせず、
時を経て、
抑え込まれていた、
ヘドロが、噴き上げている。
命も、お金も、
紙切れのように、軽くなり、
歴史の風の中で、舞っている。
当たり前の日常も、
当たり前の常識も、
壊れた残骸の中から、
真実が見えて来る。