籠った熱が、
解放されず、汗も流れず、
不快な朝である。
初夏を思わせる、
強い日差しの中で、
かろうじて、優しい風が、
癒してくれる。
狂気じみた時代に、
遭遇したことで、
隠されていた真実を、
知る事となった。
私達の「青春」は、
ほぼ、一本の道しか選べず、
好奇心や、想像力は、
御法度の時代であった、
特に、
女性は、他家に嫁ぎ、
その家系の子孫を産むと言う、
人格を無視した様な宿命を、
課せられていた。
子ができない嫁は、
「石女(うまづめ)」と、呼ばれ、
実家に帰される事も、
当たり前の時代であった。
社会の陰謀の中で、
覆われていた眼が、開かれ、
塞がれていた耳が、聞こえる、
時代が、やって来た。
しかし、
今も、言葉を変えた、
プロパガンダが、横たわっている、
「少子高齢化」の現実に、
政府の、愚策が見え隠れしている。
結婚して、子供を作り、家庭を持ち、
夫婦が働き、安心な家庭の為には、
新しい制度と支援を惜しまない、
と、提唱する。
我が、息子も含めて、
現代の若者達は、
社会が決めた「生涯」には、
乗ろうとはしなくなった。
社会が決めた道ではなく、
自分が決めた道を、
突き進んでいる、若者達を、
私は、密かに応援している。