悲劇は繰り返されてゆく

夜中に観た悪夢を、

断ち切る様に、

明るい日差しの、朝が来た。

 

蝉の鳴き声の様な、

空気の音が、

耳の奥で、聴こえている。

 

濡れた樹々に、

昨日の夜の、

雨の痕跡が、残っている。

 

真後ろに、控えた夏を、

真夜中の大雨が、遮断する。

自然を破壊する、

ボタンを、押し続けてきた、

人間の罪が、見えてくる。

 

裂けた地球の、割れ目から、

炎が、噴き上げ、

地面を、揺るがしている。

 

天変地異の恐怖は

日々、

人類の精神を、脅かし、

生命を、揺さぶってくる。

 

地球の変革期、

飛び散る、火の粉の下で、

狂った煩悩が、

拍車をかけて、襲って来る。

 

今日は、

沖縄戦から、

77年経った「慰霊の日」

 

いまもなお、

悲劇は繰り返されて、

遠く、ウクライナから、

人々の叫びは、やまない。

 

ベットの中で、

ぐっすりと眠る私を、

もう一人の私が

現世へと、元返してゆく。