誰のせいでもない

ありのままに、

自然の脅威が、

吹き荒れている。

 

「誰のせいでもない」

あるがままの、姿である。

 

荒れ狂う、

時代の螺旋に、

振り飛ばされない様、

しっかりと、

しがみついている。

 

いつの日か、

爽やかな、風の中で、

子ども達の、笑い声が聞こえる。

 

生きている中で、

もっと、もっと、

辛いこと、あったでしょう?

 

「生きていけない」

と、思うほどに、絶望した日、

今、ここに、

「生きてこれた」貴方が、

存在している。

 

山は崩れ、

川は、濁流となり、

狂った様な雨が、

人間の為に、流し続ける涙となる。

 

「誰のせいでもない」

恵みをもたらしてくれた、

絶望の魂を、癒してくれた、

美しい山河を、恨むことはない。