「貴重な高齢者枠」の中で

「生活リハビリ」の為に、

朝の、家事一般を、

ボチボチ、始める。

 

一通り終わる頃には、

拘縮していた身体も、

スムーズに、動き出す。

 

無心に、

物事を、行っている時は、

「いらん事」を、考えずに済む。

 

夜の寝つく頃には、

頭の中は、

「いらん心配」で、パンパン状態。

 

深い眠りには、到達せず、

レム睡眠が、朝方まで、

継続している。

 

パワフルだった若い頃、

「昨日は、徹夜!」でも、

びくともしない。

 

夫や子供を送り出し、

夕飯の準備までして、

仕事に、出かけていた、

「あの頃の私」は、もう、いない。

 

見事に、

人生グラフは、カーブを描き、

下降線を、辿っている。

友人達から、同じ悩みを聞くと、

「みんな一緒か」と、安堵する。

 

政府が決めた、75歳分岐点の、

前期高齢者と、後期高齢者

いまだ、

理由は、定かにはしていない。

 

何故なら、

後期高齢者の、条件提示の中に、

「避ける事の出来ない死」が、

入っているから。

 

身体の不具合も、

多少の睡眠不足も、

心の悩みも、健忘症も、

みんなまとめて、

「貴重な高齢者枠」

 

多少の困難あれど、

悲しみも、喜びもある、

今日一日を、

丁寧に、有意義に、

味わいながら、過ごしていきたい。