朝の「蝉の声」が
小さくなって、
夜には、
「虫の声」が、聞こえてくる。
台風が、やって来る前に、
精一杯の生命を、
育んでいる。
人間も、また、
其々の立場で、見えない敵と、
精一杯闘っている。
大人達の、変化を感じて、
子ども達は、明るく、元気に、
来る未来を、諦めずに、
若者達は、走り続けている。
社会から、
離脱した高齢者達は、
薄れゆく記憶を、辿りながら、
「救われてきた真実」に、
思いを馳せている。
人間にとって、
「記憶も、思い出も」
エネルギーの源であり、
全て、含んだ上の、
我が人生である。
歳を重ねて、
薄れてゆく記憶は、
もはや、取り戻しは出来ないけれど、
「新しいドラマ」は、
今も、記憶を創り続けている。
緞帳が、降りるときには、
せめて、美学で、
幕を、引きたい希望はある、