「たかが、お金」「されど、お金」
「たかが、お金」
「されど、お金」と、
憎たらしくもあり、
認めざるも得ない「お金」である。
働き続けて、
やっとこさ、
「年金暮らし」に、たどり着く。
身を粉にして、
働いてきた割には、
「こんだけー!」感はある。
セレブと、呼ばれることもなく、
富裕層にも、ひっかかりもせず、
お金には縁の薄い、
結果、
予想通りの「老後」と、なった。
生きる目的が、
富や、名誉の人達は、
「たかが、お金」など、
口にも出さず、積み上がる。
手に入れて、
官能の世界に浸るが、
「これで満足!」には、ならず、
終わりのない、魔法の世界。
いつの日か、魔法はとけて、
お金を、
追いかけていた立場から、
お金から、
追いかけられる立場に、
変わる人もいる。
「お金は天下の周り物!」
と、おおらかに、
笑っていた時代も、過ぎ去って、
「地位、名誉、お金」が、
「人間の価値観」と言う、
妄想の世界に、なっていた。
敗戦により、
全てを無くした、喪失感から、
「今に見てろ!」と、
不屈の精神で、目指した先は、
「幸せな国」ではなく、
「経済大国」に行き着いて、
お金や物に溢れた中で、
日本人の、
「誠実さや、律儀さや、謙虚さ」が
失われて、
その代償は大きくて、
引き換えてしまった大切なものは、
もう、もどらない。
「お金、病気、命」
3枚のカードから、
たった一枚だけ、ひけるなら、
貴方は、どれを、選ぶでしょう?