「鷲掴み」と言う神様

疲れが、進んでいくと、

谷間に流れる、

細い川が、現れる。

 

どこまで、

続いていくのか、見当もつかず、

心が、小さくビブラートする。

 

仰向けになって、

肉体の真ん中から、

薄ーい、煙の様になった、

生気が、失われてゆく。

 

一日の終わりに、

必ず、やって来ては、

花丸ではなく、

バッテンを、つけて行く奴等に、

 

もう、いいでしょ!

「勘弁してよ」

誰にも、

触れられたこともない場所を、

「鷲掴み」という神様が、

笑って、通る。

 

いつのまにか、

眠りの世界の、入り口で、

リアルな現実が、

頭の真ん中に、

ねじ込まれて、夢となる。

 

正気な私は、

手放しで、喜びはしないけれど、

内なるストレスを、

上回るほどの、精神が、

狂った様に、

正常な心を攪拌する。

 

シェーカーを、振り回せば、

世にも不思議な、

美しい、カクテル。

 

目の前に、

差し出された、極上の心が、

ゆっくりと、目を覚ます。