「弱みを見せない」弱虫
友人達との笑い声が、
いまだ、残っている、
優しい朝。
笑いを、
忘れた日々の中の、楽しい集い、
ひと時の、幸せ感を、
取り戻す。
誰の為に、
何の為に、
必死で生きて来たのか、
意味は、あったのかを、
その答えを、探している。
顔を上げて、
背筋を伸ばして、
「負けるもんか」と、
闘って来たのは、
誰だったのか、分からないままに。
「弱みを見せない」
弱虫が、
鎧兜を身につけて、
上り詰めた、先に、
虚無の世界が、待っていた。
仕舞い込んだ、
思い出の紙切れを、
開いてみれば、
終わらない絆の証が、見えて来る。
家族、友人、仕事仲間に生徒達、
しがらみも、
上下関係も、
交わした約束も、
線引きもない、人間関係、
其々が、
自由な「個人」となって、
再び、
新しい関係が生み出されて行く。
まだ、少し、
未練の残った時間の中で、
有意義な人生を、歩み出している。