家の中の「サバイバル」

真夜中の、2時22分、

突然目が覚めた。

いわゆる、

「丑三つ時」である。

 

寝入りばなから、

身の置き所がないほど、

不調なまま、眠りについた。

 

年を重ねれば、

身体が、「しんどい」

あちこち、「痛い」

は、当たり前、

 

たまりかねて、

病院で、検査をしても、

「疾病」にまで至らず、

「加齢」に行き着く。

 

これ程の、

「自覚症状」に、

時として、生死を彷徨うほど、

不安感が募る症状も、出現する。

 

対処療法の、薬を、

山ほど抱えて、ため息が出る。

古くなって、

使い難くなった、電化製品みたいに、

レアな肉体。

 

今は、

手のつけようがなかった、

「大病」も、

医療の進歩で、完治する時代である。

 

だからこそ、

長生きはできるが、

避けようのない、

「老化」や「認知症」の、

治療薬はない。

 

錆び付く前に、固まる前に、

「ウォーキング」や、

リハビリテーション

安心、安全の中で、

「デイサービス」や、「デイケア

 

手すりのない、階段の昇り降り、

背もたれのない、バスチェア、

段差だらけの、家の中、

食事は、自分の手作りで、

情報源は、スマホにパソコン、

 

家の中の「サバイバル」が、

「過酷なトレーニング」となり、

頭の危機管理が、

「ボケ防止」と、なっている。

 

慣れ親しんだ、

家の中にこそ、危険がいっぱい、

「お風呂で溺死」

「トイレで、倒れ」

「消し忘れて火事になる」

 

政府が打ち出した、

安心、安全な「100年寿命」

 

優雅に、穏やかに、

「おいといない老後」など、

どこにも無くて、

他人とは「闘わない」けど、

自分との「闘い」は、

死ぬまで続く、老後の人生である。