貴方を、
見失うのが、怖くて、
心に、
小さなステッカーを、貼った。
年月が経つほどに、
手を差し伸べても、
届かない場所へ、
深く、もっと深く、
地球の裏側まで、消えてゆく。
母と子は、
産み落とした瞬間から、
其々が、
背中合わせの、誕生日。
母親の、
体内で抱きしめ、
我が命を、
分け合う関係となり、
自然の摂理で、
赤ちゃんが、生まれてくる。
母親が一人で、
産んだ様に、見えるが、
実は、赤ちゃんが、
体内から体外へ、脱出する。
「こんにちは、赤ちゃん」の、
歌の様に、
健やかに、美しく、育てるが、
いつの日か、
「自立という列車」に、乗り込んだ子供を、
見送るだけの人になる。
現代は、
自立できない母親が、
列車に、乗り込み、
何処までも、離れない母親もいる。
赤ちゃんの時に、
小さな心に、貼ったステッカー、
「MADE in MAMA」からの、
解放と、自由。
悲しみと、寂しさを、
乗り越えて、
「孤独」からのスタートで、
人格は、形成されてゆく。