危険覚悟で「行かねばならぬ」

見渡す限り、

「銀世界」など、

言ってられない、混乱寒波。

 

暖房の効いた部屋の中、

朝の一杯のコーヒーが、

心も、身体も温めてくれる。

 

猛吹雪に、

倒れそうになりながら、

若い女性のキャスターが、

画面の中で、叫んでる。

 

「ここまでするか」と、

呆れながら、

天と地ほどの、違う状況に、

まるで、ドラマのワンシーンを、

観ているようである。

 

高速道路は、封鎖され、

飛行機も、列車も不通になって、

夜には停電、

朝には、水道管の破裂となる。

 

昔と変わらず、

自然の脅威には、お手上げ状態。

それでも、

人は、危険を覚悟で、

「行かねばならぬ」と、思ってる。

 

「命」との、

引き換えにするものなど、

この世にはなく、

危険予測の見極めで、

「辞めちゃえ」

「逃げちゃえ」は、

正しい判断の時もある。

 

「やらねばならぬ」

「せねばならぬ」の、

プロパガンダに、放浪されて、

数十年。

 

走り抜いた先に、

待っているのは、

みんな一緒の「老い」である。

 

「誰の為に」

「何の為に」

と、気づいた時には、遅かりし。

たまには、

人の流れに抗って、生きる事も有りである。