憧れの「老衰死」は、遠のいて
朝、見上げれば、
中途半端な空が、
広がっている。
天気予報は、
「晴れマーク」だが、
雪がチラついても、
おかしくないほどの曇り空。
雪が怖くて、
出かけられない年になり、
ウイルス感染が怖くて、
外食も控える年になり、
海外旅行など、皆無になった。
「ボーッと、生きてんじゃないよ!」と、
言われても、仕方無し、
今日に至るまでの、何十年、
怖いのは、
「地震、雷、火事、親父」の、
古い時代背景で、過ごしてきた。
想定外の、
「100歳寿命」
嬉しくもあるが、苦しくもあり、
高齢者の「悲哀」も、身体の「痛み」も、
味わっている。
樹木が、朽ちてゆくような、
憧れの、
「老衰死」は、遠のいて、
ここから先が、「茨の道」
壊れ始めた、脳の動き、
痛み始めた、身体の動き、
年金だけでは、追いつかない生活に、
「安心、安全」な、老後など、
探しても、無いのである。
「生き方、死に方」が
難しくなった時代、
昔のように、
家族に囲まれた「老後」はない。
独居老人の、
「自己責任」に「自己決定」
人生最後の、挑戦に、
「もうひと頑張り!」と、
覚悟の日々を、過ごしている。