「私」に、出会えた夢の中

朝、目覚めたら、

「夢」を、思い出せない。

確かに、

ドラマチックで、印象深い、

「夢」を、忘れている。

 

今朝は、

不思議と、「夜見た夢」が、

蘇ってきた。

 

何処かの帰り道、

「タクシー」を、捕まえようと、

広い道路に出たが、

人々が、

同じ思いで、待っている。

 

待てども、待てども、

「来ないタクシー」に、

痺れを切らして、歩き出す。

 

いつの間にか、

草むらの側道に迷い込み、

「好きでもない友人」の、

文句ばかりが、聞こえてくる。

 

小さな河を、渡るのに、

今にも、落ちそうな網の上、

恐る恐る、

渡り始めたら、

「大丈夫ですよ」と、

「若い夫婦」が、声をかけてくれた。

 

車が行き交う広い道路に、

「タクシー」が、見えてきたが、

どうにも出来ずに、立ちすくむ。

 

誰かの「暖かな手」が、

私の手に、触れて、

繋がれたまま、

「タクシー」に乗り込んだ。

 

知らない男性が、

「もう、大丈夫ですよ」と、

笑顔で、一緒に座ってる。

 

続きのない、夢の中、

語りかけて来たのは、

解読不明の、不思議な夢。

 

「華奢なヒール」で、

歩き回って

走り回った、

若く、元気だった頃の、

「私」に、出会えた夢の中。

 

夢から覚めて、

「寒さで痛む」、脚をさすりながら、

一瞬で、

「あの頃」に、元返してくれた、

心地よい「夢」の意味が、

少しずつ、解けてゆく。