「ガラス越し」の、別世界

青い、夜明けに、

粉雪が、

うっすらと積もった、屋根越しに、

「三日月」が、

惜しむ様に、佇んでいる。

 

人間の正気を、疑うほどの、

歴史の、過渡期に立つ、

「ガラス越し」の、別世界。

 

束の間の、

「安堵感」の風が、

疲れた心に、心地よく、

吹いてくる。

 

悲しみを

「フリーズ」する程の、冷たさが、

春を阻んで、

ざらしの中で、

「泣いてる子供達」の姿を、

映し出す。

 

其々の民族に、

与えられた運命を、抱きしめて、

「深い河」の流れの中で、

委ねている。

 

「差し出した手」に、

溺れ掛けた人の手が、触れれば、

誰であっても、

決して、離してはならない。