「春雨じゃ、濡れて参ろう」は、もう出来ず

ロンドンの街は、

「雨と霧」の、イメージで、

幻想的な、雰囲気がある。

 

日本は、

「春雨じゃ、濡れて参ろう」

確か、

月形半平太のセリフである。

 

「薄曇り」の、

ロンドンの街を、歩いていると、

「いきなりの雨」に遭う。

傘も持たずに、

ハンカチを頭に覆って、雨宿り。

 

映画で見る様な、

「風情」ある、ワンシーン、

数分で、雨は止み、

「乾燥した」イギリスでは、

歩いているうちに、

濡れた髪が、乾いている。

 

「日本の春雨」は、

咲き始めた、桜の花に、

嫉妬する様に、

数日、

「ダラダラ」と、小雨が降り続く。

 

月形半平太さん」の頃の、

春雨は、風流で、

「ほろ酔い気分」で、一句もありだが、

温暖化の、現代では、

突如、

東南アジアの「スコール」の様な雨に、

襲われることがある。

 

「湿気の多い」日本では、

天気予報で、

「今日は、雨」と、報道されると、

雨傘を持ち、

重いレンコートを、羽織り、

出かけなければ、

「えらい事になる」

 

地球の西と、極東では、

気候も、文化も、習慣も、

これほど違う。

 

歴史を紐解けば、

幕府に抵抗した、

長州藩士」が、

イギリスに、「密航留学」した、

その日から、関係は始まった。

 

「頭」に、チョンマゲ、

「袴の下」は、フンドシ姿、

言葉も喋れず、

まるで、浮浪者の出立ちの、

「長州ファイブ」を、

イギリスは、

暖かく、迎え入れたのである。

 

日本の開国は、

ここから始まったのである。

 

「紳士の国」と言われた、

イギリスの「騎士道」

叩き込まれた、

日本の「武士道」に、

共通する教えがあって、

「奇跡の留学」は、成功したと言える。

 

「ポツポツ」降り出した、

雨の朝、

窓越しから、

「懐かしいロンドンの街」が、

見えていた。