「あるがままに」生きていた時代

今年の、

「梅雨入り」を、知らぬまま、

止まない雨の空を、眺めていた。

 

かけた歯のように、

私にとっての、

「5月という季節」が、

身体の不調で、抜け落ちて、

 

いつのまにか、

垣根の向こうに、

道端に、

しっとりと、「雨に濡れた紫陽花」が、

咲いている。

 

もはや、

6月に移り変わっている事に、

気づきもしなかった、

私の中の、「抜け落ちたカレンダー」

 

咲く花を、愛でながら、

季節を感じていた、心模様も、

最近の天気予報は、

「想定外」の季節感、

 

ただの雨降りは、

台風並みの、「暴風雨」

温かな日差しは、

命を奪う、「熱中症

 

当たり前の、

老化も、高齢化も、

病気でもないのに、保険適用、

出産も、育児も、

自然の法則までもが、保険適用。

 

地球の変動にも、人は向き合い、

乗り越えていかねばならないが、

「あるがままに」

生きていた時代が、

今では、懐かしく感じるほど、

時間は過ぎてゆく。