ショップもカフェもデイサービス?

いつもの曜日にいつもの時間。デパートの2Fに有名なコーヒーショップが併設。入り口が別にあるので、10時開店までをゆっくり過ごせる。おまけに、このご時世に喫煙ルームあり、愛煙家にとってはすこぶる嬉しい。そうなると、必然的に客の顔ぶれは決まっており、いつもの!というだけで、お気に入りのモーニングは出て来るという、いまどき希少価値のカフェ。1F化粧品売り場を見渡せる窓辺に席を取り、まだ開店前の薄暗い店舗を眺めていたら、大きな声で独語を話しながら、一見セレブ風の小太りのおばあさんが、入ってくる。年齢には見合わないファッションではあるが、高価なものらしく、派手で目立つが、おかしな人には見え難い。座るなり携帯を取り出し、きょうはちめたいよ!本当にちめたい!今日は何にも買わんよ!
うん、絶対買わない!私を含め誰も何事も聞こえんふり。次なるお客は、俯き加減のくたびれたファッション?のおじいさん。10分遅れていつも通りに奥さんらしき人が入ってきて、なぜか隣の席に座り、寡黙な爺さんに、あちこちのお金まとめてきちんとしといたよ。ああ、良かった!良かった!これでホッとしたわ!ねえ?と、一人納得。しかし、周りはなぜか納得せずの雰囲気。食べるだけ食べて、そしたら私3時に行くからね。忘れたらあかんことは何?言うてごらん!携帯の電話番号これだけは絶対消したらあかんよ!と言い残し食べるだけ食べて先に店を出て行く。私は、そのおじいさんが絶対と約束されたことを守るのかと気になり、ふと見ると、携帯を目の高さに持って、にらめっこしていたおじいさんが、ニヤッと笑って削除したのを確かに確認済み。たった30分の至福のコーヒータイム。入れ替わり立ち替わり、お金と時間のある高齢者の居場所。教育の行き届いた店員さんは、何を聞いても何を見ても、変わらぬ笑顔。おおらかな扱いに感謝です。