医者もピンキリ

65歳高齢者と日本では認定されます。その頃から、遠くにあった死が近くに感じるようになりました。自分の身体にも無頓着、環境にも無神経でありましたが、最近は体に異変があると先ずは医学書を、次はインターネットで調べ、様子を見て病院に行く。その時には、自己判断で、余命3ヶ月の重篤な病気を想定。しかし、診察結果は、加齢による機能低下とのこと。
ホッと安堵して、帰宅はするが心は晴れず。
こんなことを繰り返しながら、歳を重ね、平均寿命を超えて、死に向かっていくのだろうと思うのです。加齢による症状と分かっていても、原因や治療方法や二次的なメンタルな部分まで相談したいと思いながら、パソコンとデーターだけを眺めている医者が多くはなりました。幸いなことに、40年ほど素晴らしいドクターとの出会いにより、家族、友人共々大変お世話になりました。消化器専門の外科医ではありましたが、人間の表も裏も60年間眺めてこられた方でしたので、大丈夫や!ほっとき!と言われる言葉が、健康のバロメーター。数え切れない症例と医学に裏打ちされた先生の判断はどんな医学書より正しいと信じていました。病気になるたびに大袈裟にギャーギャー騒ぎ立てた私が、70歳の今日まで、生きてこられたのは私の主治医として、いつも寄り添ってくださったからだと感謝しております。その先生も80歳で退官され、これからが、そのような人間的なお医者様を見つけねばなりませんが、今の医療、介護の制度の中ではなかなか難しいと思っています。