未だ愛を語れず

専門的な有資格者であった為、考えてもいなかったが、講師という職業についた。相談事は様々。なので、私には恋愛の話とお金を貸して欲しい相談はしないでと前置き。それでもどんな相談も人間関係の愛の問題に行き着いてしまう。愛は言葉にするものでも形あるものでもないとは思ってきたが、多くの人は自分の理想の愛の形を求めてやまない。親子、夫婦、友人、生徒たち人間関係論的には立場は維持してきたが、中身はスカスカのような気がする。
こちらも本物の愛ではないので相手もそうかも知れない。自分を見つめ直し、宗教すらも学び、参考文献を熟読したけれど、どこにも実感できる愛は見つからない。「貴方は誰かを愛しましたか」と問われたら、未だ「うーん?」としか答えられない自分が情けない。どこかの女優さんがその質問を受け、堂々と「当たり前でしょ!この年なれば1人や2人はいるわよ!」と応えていました。そんな答は私には出来ないけれど、長い人生の中で私が気づかないほど一瞬の花火のような優しい愛が誰かと交わされていたかも知れないと希望的記憶はあるかも知れません