棺桶の中まで持って行く秘密

訳あって、朝から胃カメラをした。昨晩から頭の中は癌があったら、無かったらと考えて不眠症。何とか逃げ切っては来たけれど、もはや覚悟せねばならないのかとウロウロ。潔くし検査台には乗ったが、元気な看護師さんが、「血圧測りますね。あらちょっと高いかな?まあ、いいかな?」とひとりごと。まあ、いいかなあはない!と思うが、立て続けに喉を固定するお薬どうぞと差し出す。固定されたら息すわれへんやん!案の定呼吸が苦しいので訴えると、すかさず、「大丈夫、この点滴で眠れますからねと、注射を打たれる。もう手も足も声も出ず、追い打ちをかけるように口にアヒルみたいなセルロイドをゴムバンドで固定。嫌がる私はその時点で意識はなくなり、気がついたらあの優しい顔した鬼みたいな看護師さんが「そばにいたげてくださいね」と、付き添いで来てくれたスタッフにバトンタッチ。目が覚めた私の第一声。「私なんか変なこと言うたりしたりしてなかった?」スタッフは目をそらし気味に「いえ、あの、先生は起きるなりハンドバックから財布を出し、お金を勘定しだしました。それから、検査でお化粧してこなかったからと、コンパクトを取り出し塗り出しました」えっ~嘘、何にも覚えてないわ。ほんとう?と何度も聞く私に、男性のスタッフは、間違いありませんと怒って答えてました!私は朦朧状態、妄想の中ではこんな自分が出たことに唖然。人生の中で、人には絶対に見せない姿や言えない事がいくつかあって、棺桶に持って行くぞと密かに思っていたけれど、今回だけはあきまへん。残念ながらその男性のスタッフは元私の生徒ですから!ちなみに、胃カメラの結果はストレスがどこにあるのかと言わんばかりの元気な胃でありました。