自宅を病院の特別室にしょう。

「病気は病院で治すもの」
「最期は病院で」
と言う価値観は、難しい事態である。
慢性的な病を抱える高齢者にとっては、
医療、介護制度が厳しい改正になってゆく。
医療、介護保険をたくさんかけて来たのだから、私の身体はおまかせでは済まなくなった。
世界一の長寿国である日本が、こうなることは、必然であった事を、国は知っていた。
施設が、病院が受け入れてくれないなら、
自宅を病院と同じ環境にしたいと、考えていたことが的中。
国も、マスコミも、良きことばかりを報道してきたが、実際の現場は、利用者も患者もお世話する有資格者たちも、悲惨な現場である。
「金払って来たのに、なんでやねん」と言う前に、経験豊かな知恵ある高齢者は、賢い選択をしなければなりません。
これから、日本を背負ってゆく若い人達や、今の日本の危うい立場を重んじれば、高齢者が進んで、自ら協力して行かねばなりません。
しかし、私たち高齢者にも生き方、死に様があり、譲れない根幹があるのです。
自宅の中に、見慣れた家具があり、大切なもの
がすぐ手に取れて、そこに介護ベットを設置して、一週間に一度、ドクター回診訪問、各日、看護師がバイタル測って、健康チェック。
時には、大好きな見守りの中で、安全な入浴介助訪問。
筋力低下してくれば、理学療法士が訪問個人リハビリに来てくれる。
家族では無いけれど、元気なヘルパーさんがそばにいて、見守り介護。
なんだか、どこかの宣伝文句のようではあるが、名前も「○○家病院」の特別室に、自宅が早変わり。
24時間、365日自宅にいながらにして、安全と安心を確保できたら、本当は自宅で、最期を迎えたいと思っている人は、沢山いるかも知れない。
長年住み慣れた我が家で、自立ができなくても
暮らせるようにと、国が考え出した次なる手は、在宅医療である。
本人も、家族も、友人も、地域も総動員のプロジェクトではあるが、いずれ来る、自分の老後のための、「在宅を病院の特別室にしよう」計画である。