好きな人の好きな食べ物

「僕の妻は、僕はカレーが好きで、毎日カレーでもいいと思いこんでいます。」
「僕の子供は、幼稚園くらいの時、パパの絵は、必ず、僕がビールを飲んでる姿を描いていたのですが、実は、ほとんどお酒類は飲めないのです。」
今回質問したのは、男性だったので、答えはこの様になったが、多分女性に聞いても、同じ様な返事が返って来ると思う。
人生の中で、眠っている時間を除けば、人といる時間は食事をしている時だと思う。
どこで、何を食べても、「美味しいなあ!」を連発しながら食べる人がいる。
つまりはお腹が空いてるから、美味しいだけの様な気がする。
出されたものを、何も言わず、黙々と完食するのは、ただの大食漢。
家庭の中では、妻が食べたい物を食卓に並べ、パパが食べたいものを、食費を考えながら、一生懸命作ったのよと言わんばかりの態度に見えて、まずくても、美味しそうにパクパク食べるので、僕の好きなものに決定されてしまう。
たまに、既婚者の男性と会食すると、その人の好きなものが見えて来る。
日本料理店では、おもむろにメニューを見ながら、「うーん、海老しんじょを。」と、注文。
なるほど、なかなか家では出てきませんな。
イタリア料理店では、前菜風のシーフードサラダを注文。
なかなか、小洒落た選択肢。
フランス料理店では、白ワインに、フランス産の新鮮な殻付きの牡蠣。
おみごとですね!
というわけで、この人の好きなものの傾向性が見えて来る。
男性は、自分のお金で、妻以外の人と、食事をするときに、本当に好きなものを食べるのかもしれません。
でも、スッキリと片付いた、家のキッチンの中で、シンプルなテーブルクロスに、取って置きのお皿で、アサリの酒蒸しにレモンを添えて、あえて、別々の国の揃っていないワイングラスを二つ置いて、夫婦であっても、他人の様に、少し知的な話題に花が咲き、二人の貴重な時間になれば、相手の好きなものや、好きな人が分かるかも。
人の心模様に寄り添った食事であれば、
きっと、そのときに食べたものが、大好物になるのです。