唯一の休日に

少し、時間ができて、芦屋をショッピング。
グレーのクリスタルなスタンドに魅せられて、
ふらっと入ったおしゃれな雑貨屋で、深い悲しみの女性と遭遇した。
明るく笑ってはいるが、所作動作がぎこちなく、おどおどした目が印象的である。
職業柄、ついつい安心させるような話をしながらも、観察している私がいる。
綺麗なストーンの小物を手に取ると、
アメジストは、強いエネルギーをくれるので、良いらしいですよ」と言われたので、
「もう、70超えたらそのまんまがいいので、身につけないのよ」
そんな話から、彼女の身の上話に移り、難病の娘がいて、夫も両親も未だ、受け入れて貰えず、一人で育てなければならないので働いていると、抑えていた思いで、涙が溢れた。
「本当に泣きたいのは、この世に生きて、思うように体が動かないその娘さんですよ。貴方の方が病気になってるかもしれませんね」と、思わず言ってしまった。
久しぶりの唯一の休日にも、悲しみと出会い、相談業務みたいな言葉になってる自分がおかしい。
私には、何処までも、必死で助けを求めている人のその手を、振り払うことはできないのです