事に仕える喜び

腰から下が、ちぎれるほど痛い。
原因は分かっている。
「エアコンは、消さないでください」
未曾有の異常気象に、ヒステリックなまでの、
キャスターの言葉が、インプットされて、
躊躇なく、朝まで、エアコンは作動している。
持病を持つ高齢者にとっては、究極の二択である。
エアコンを消せば、熱中症で命の保証はない。
エアコンをつけ続けば、骨まで冷えて、麻痺のようになる。
その内、いつものように秋が来るわと、のんびり構えてはいたが、まだ、8月も来ていない。
こうなると、普段から、鍛えて、山歩きにジム通い、健康食に、サプリメントと、年相応ではない身体を目指して、日々努力している人は、強い。
年相応、分相応で、結構と、怠惰に日々を送って来た私は、反省せざるを得ない。
やっぱり青汁、黒酢にんにくのんどきゃ良かったかな?ストレッチ体操、歩行訓練やっときゃ良かったかな?と思うが、何が来ても、何が起こっても、死ぬときは死ぬし、助かるときは助かると、70年間、奇跡で生きてこられた人間は、中々、動こうとはしないのである。
自分の体温を、上回る外気温で、脳幹までも浮腫んで、異常数値にはなっていそうだが、
今日やるべきことをこなして、ベッドに倒れこんでいるけれど、充実感は、変わらない。
暑くても、寒くても、事に仕える、人間の目的が果たせている事に感謝である。
エアコンのガンガン効いてる中で、
「この歳で、ようやってるわ」
と、自分で自分を、褒めている。