貴方との約束

夏と秋が、ミキシングされた風が吹いて、
喉の隙間に、アレルギーの塊が出始めた。
来ないふりして、確実に忍び寄る秋。
あっという間に、真っ赤な紅葉が、空を染めてゆく。
暑い夏に燃えた恋は、なかったが如く、忘却の
バルーンに乗って、飛んでゆく。
背中のほこりを、片手で払い、ため息が振り返る。
部屋の階段に、積み上げた出来事を、
明日の朝、片付けることを、約束する。
窓から吹く風が、夏を溶かし始め、
怠惰な脳が、覚醒する。
秋から始まる暦の上で、魂を浄化する真っ白な雪を待つ。
生きてる切なさを味わうために、生まれて来たことを、あなたに伝えたい。
何もしない日をする事が、あなたの細胞を
成長させて、美意識と美学を生む。
澄んだ瞳から、流れ落ちる涙が、誰かの幸せのためにあることを信じてほしい。
手繰り寄せた糸の先に、もう一人の貴方がいる。