死に方レシピ

「全部、終わった?」
「うん。」
「死んでも、よか?」
「・・・うん」
もらえた感謝を返せる感謝に変えて、
優しさ中で、命が消える。
理想の死に方を、この歳になると、
考える。
「ピンピンコロリがいいわ~」
と、女性の大半は、よく言う。
そんな、漫画みたいな死に方は、嫌。
情緒も風情もあったもんじゃない。
「山、登って来ました!」
その夜、とんでもコロリンは、可笑しい。
朝から、気分がざわついて、どこかに落ちてゆくような、感触の日が、たまにある。
「寿命」と言う、祝い言葉の意味不明さが、
気分が悪い。
生まれましたに、必ず付いてくる背中合わせみたいな死について、日本人は、語らない。
急けて通る、蓋して通る、跨いで通る。
逃げ隠れできない、この問題を、アフタヌーンティー頂きながら、話題には載せれない雰囲気がある。
死に方レシピみたいに、前菜から始めれば、
ちょっと、ピリッと辛口の流れになって、
最後の言葉は、
「 貴重な時間をありがとう」に、なるかも。
大切な人、大切な事が、鮮明に見えてくる。
幸せのありかを探す旅を、思い出すために、
たまには、こんな話も、ご馳走になるかもしれない。